プロジェクトNo.8 WEBで効果音はいる?いらない?
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株式会社メイントップは、左記のイラストをWEB上に用意した。 |
同社は元来、商品パッケージのイラストや教科書の編集など「デザイン」という世界で能力を発揮してきたプロ集団。しかし、一般家庭におけるパソコン普及率が80.5%、インターネットの世帯利用率が87.0%という現代において、音の重要性は以前よりも高まっていると実感したという。
(注)どちらの率も単身世帯を含む全世帯に占めるインターネットを利用した世帯員がいる世帯の比率であり、パソコンや携帯電話などインターネットの利用機種や利用場所を問わない。インターネット利用@の公私利用の限定は次の通り、毎年やや異なる。96:自宅で利用、97-98:公私限定せず、99:自宅での使用(携帯電話単独利用を含まない)、00:自宅での利用、01-02公私限定せず、03-:個人的使用
■そこで、WEBサイト上での効果音について投票式の意識調査を行ったというわけだ。
その投票結果は、この通り。![]() |
有効回答者総数 734名 |
「効果音あり」が全体の68%を占め、圧倒的な多数派であった。その理由を詳細に見ていくと面白い回答があった。
- インターネットだとぱらぱらページをとんでいくので、興味のないイラストはさっさと忘れ去ってしまう。音は長く耳に残っている。(私が見るページはすべて音が出ないから。【大阪府/女性/26歳】
- どんな音なのか自分のイメージした音かどうかクリックして確かめたくなりました。【静岡県/女性/49歳】
- パソコンらしい。【福岡県/女性/39歳】
- ぱっと見には、「なし」の方。自分でボタンを押す作業と、臨場感あふれる音を聞いて「つき」のほうが印象に残った。【千葉県/女性/28歳】
- ぼたんONと書かれた部分の青色がすぐ、目についてぼたんを押したくなる。【三重県/女性/55歳】
- ボタンがあれば押してみようと思うから。【兵庫県/男性/31歳】
- ボタンを押すことにより、どんな効果音なのか、ワクワク感があり印象に残りました。【北海道/男性/53歳】
- ボタンを押すと言う行為があるから。【福岡県/男性/47歳】
インターネットにおける聴覚表現では、WEBサイトを開いた時点で音を再生するか見ている側がボタンをクリックすることで音が再生する仕組みしかない。しかし、音再生ボタンを強調したり、WEBページの特性を活かした紙面表現を心がければ、効果音が消費者の記憶に強く残るということが分かった。
また、こんな意見もあった。
- お肉がおいしそう! 今は16時過ぎなので、微妙にお腹がすきました。今日の我が家の夕飯はステーキにします!という気分になります。【神奈川県/女性/42歳】
- お肉の焼ける音がたまらなくいい。食べたくなる。音があるほうがイラスト見ててもとても印象に残ります。【愛媛県/女性/37歳】
- こういうのは初めてで、とても印象に残ります。音も、響くような、きれいな音で気に入りました。【北海道/女性/34歳】
- ステーキが焼ける音は、圧倒的に効果音の方が印象に残りました。思わずステーキが食べたくなりました。テニスは、ラリー音の方がより一層印象に残ると思います。【神奈川県/女性/43歳】
- ステーキの方のように長い音だと臨場感があると思いました。【東京都/女性/29歳】
- ステーキを焼いている音をならしただけで、子供達が「お肉〜〜」と言って寄ってきました。【京都府/男性/42歳】
- ステーキを焼くいい音が聞こえて、美味しそうなステーキを連想させる【鳥取県/女性/49歳】
- 効果音なしの言葉付き「パコーン」などはありきたりですが、効果音があるとすごく興味が沸きます! 飲食店などのHPに「ジュージュー」などの効果音ボタンがあると食欲をそそり売り上げUPにつながりそう☆【北海道/女性/36歳】
このように、音質や長さも大切な要素のようだ。パソコンに付属しているスピーカーでは映画や音楽を聞くにはもの足らないが、このような効果音は「聴かせること」が目的ではない。印象に残ればいい。表現物に合わせた適度な音質・長さが大切だということが分かった。
さて、回答者の意見・コメントの中で頻出したキーワードは「五感」。クリエイターやアーティストが「五感に訴える表現」を心がけるという話はしばしば聞くが、消費者自身が五感に訴える表現に心を奪われることを自覚しているのが、このリサーチで判明した。
- やっぱり五感に訴える方がインパクトがあります。【熊本県/男性/49歳】
- やはり五感により多く訴えている物の方が、当然インパクトがあるので。【神奈川県/男性/44歳】
- 映像に、音がプラスされて、情報量が増えるわけですから、圧倒的に「効果音あり」のほうが印象度が増します。静止画に動きが加わった印象を与えてくれます。【徳島県/男性/50歳】
- 音があるとリアリティーがありますね。また、ステーキが焼けている音などはとってもおいしそうでお腹がすいてきます。もうすぐ焼けそうな感じのするとてもいい音だと思いました。目だけでなく耳からも情報を得るとより印象に残るのですね。【広島県/女性/65歳】
- 音が加わるとよりインパクトがあるため。【広島県/女性/51歳】
- 音と映像でダブルのインパクト?!【宮城県/女性/36歳】
- 音と目の2重の効果があると思います。【大阪府/女性/67歳】
- 過去の記憶の中にある、情景や味覚の記憶が、リアルによみがえる為です。【大阪府/女性/54歳】
- 画と音が相乗するから。【長野県/男性/50歳】
- 画像だけではインパクトが少なく、効果音が付加されることによりイメージがふくらむ。聴覚と視覚による相乗効果が得られる。【奈良県/女性/47歳】
- 五感に訴えるものがある。【大阪府/男性/48歳】
- 五感に訴える物が多いほど、ヤハリ効果大。【北海道/男性/57歳】
- 五感をより多く使った方が印象は大きいはずです。【石川県/女性/44歳】
60年代に軍事情報技術としてその原型が開発されたインターネットは、学術世界、そしてビジネス・家庭へと普及して、今では我々の生活に欠かせない生活インフラになっている。インターネットはいまや世界最大の文明基盤であると言える。
しかし、その文明とて、人間が五感を駆使して作り上げてきたことを思えば、私たち自身の感覚や感性こそ、偉大な「情報通信技術」と言ってもいいだろう。
執筆:曽堆良
編集:長野稔樹(株式会社らくいち)





